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浄化

16 July 2012

毎年、夏祭りが近づくころ、体調をくずしてしまう。日ごろの不摂生やら、寝不足やら、疲れがたまって、どうにも体がしんどくなる。

夏祭りに参加して、信じられないほど汗をかき、体がリセットされる。夏のまつりは疫病神退散のためといわれるけれど、疫病神は外ではなく、実は自分の中にいるということに気がつく。

陸渡御の道楽は6時間くらい。歩きながら笙を吹くと、午前のうちは息がどうにも苦しくて、音も震えてしまいがちになる。もう年齢的に無理かなあと思う。午後になると、ようやく体ができてくるみたいで、自分が息の通り道になったように感じる。深呼吸しながら歩いているようなものなので、いたってシンプルなものだ。自身がただの循環装置になる。夕刻、神社に帰還するころが、一番調子がいい。

これから先、私には、輝かしい未来というものは、あり得ない。楽しいことよりは、苦しいことのほうが多いように思う。体力は衰える一方だし、技術の現状維持も難しい。鉛のような体を引きずるようにして現場に行くことも増えるだろう。楽人は、若くて生きのいいほうがよいに決まっている。高齢で舞台に立つ人は、どんな思いに突き動かされているのか、まだまだうかがい知れない境地というものはある。

先生とか先輩とか呼べる人は、どんどん少なくなっていく。親しい仲間が家業を継ぎ多忙になっていくのを見るのは、身が切られるようにつらい。けれども、私は雅楽を続けることにした。雅楽には、人のどろどろしたものを浄化する作用があるのでは、と言う人がいる。そうかもしれない。

西宮公演まで、ちょうど2ヶ月になった。夏祭りという行事があるということに、感謝の念をいだく。

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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

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