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葛藤

3 June 2012

これは、会場に行きながらにして春鶯囀一具を見れませんでしたという、壮大な言いわけ日記です。

「ママは私と笙とどっちが大切なの」

ときどき言われてしまうのですが、きっとトラウマがいくつもあるのだと思います。

子供が小さかったころ、先生から「奈良に行くよ」と電話でうかがって、一目でも拝見したいと思い、子供を連れて奈良に向かったことがありました。やんちゃで、とにかくじっとしていない子です。コンサート会場に連れて行くわけにもいかず、奈良公園にて

「ちょっと鹿と遊んでなさい」

と、おいていきました。なら100年会館までタクシーで往復し、先生の一福だけ見て大急ぎで戻ったところ、子供はなかなか見つかりません。少し離れたところにいたのですが、そのときの不安感たるや。雅楽よりも子供のほうが大切なのだと思い知ったのでした。

ときは移って、このたびの演奏会です。チケットは買ったのですが、子供の公式戦と重なりました。おそらくは勝って、翌日も試合になるでしょう。

お義母さんはコーラスの伴奏に出かけます。舘野泉さんと同じ門下生でありながら、未亡人となってようやく好きに音楽ができるようになった人です。

子供は思春期の、とってもむずかしい年ごろで、くたくたのドロドロになって誰もいない家にひとり帰すには、しのびなく。せっかくきずきあげてきた信頼関係もくずれて、不良少女になってしまったら大変です。演奏会に行くのは、あきらめました。

ネットを見ると、さまざまな情報が。合奏仲間で本来の龍笛主管さんは、体調の悪いなか、がんばっておられます。

(ここで行かないのは、雅楽人じゃない!)

(全部は無理でも春鶯囀だけでも)

意を決して、グラウンド整備中の子供のケイタイに電話をかけました。

「何時ごろ帰れそう?」

「5時くらいかな」

(きっぱりと)「5時から8時まで、ひとりで留守番しててくれない?」

「・・・・・・いいよ!8時に必ず帰って来てくれるんだったら」

よかった。不良少女にならずにすみました。

会場に着いて、どうか春鶯囀が先でありますようにと祈るようにパンフレットを開けましたが・・・陪臚が先でした。

(いや、別に、陪臚だって、そんな・・・来れただけでありがたいんだけど・・・)

というわけで、春鶯囀を断念して、第一部だけで帰ったのでした。打ち物が素晴らしかった。管も、やさしくはんなりとした音色でした。

いったい女流演奏家のかたがたは、どのようにやりくりをされていらっしゃるのでしょうか。子持ち楽人の葛藤は、まだまだ続く・・・








テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

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