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陵王一具

hiromi ueda

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8 July 2012

「その才を認められた者には、十七歳を期して秘傅中の秘傅「荒序」を傅授するといふのが家の習ひで・・・」

「応仁四話」を読んで以来、「荒序」の存在が、ずっと気になっていたのですが、まさか耳にすることがかなうとは。


十二音会の公演に行ってきました。ただただ圧倒されたというより他に、言葉が見つかりません。

いかに繊細に美しく音を出せたとしても、プロというのはそれだけでは足りなくて、圧倒的に力強い音なりエネルギーというものが必要であるということ。この当たり前すぎる事実を今さらながら、突きつけられた思いです。

陵王一具、これを見た後だから思うのでしょうけれど、「序」があってようやく、ひとそろいになって、腑に落ちたというか。今まで当曲しかなくて、どこか無意識的に足りないなあと感じていたことに初めて気がついたというか。

「荒序」があまりにもすごすぎて、バランス的には当曲よりも「荒序」のほうがメインになったような印象をうけましたが、囀、嗔序、荒序とあって、1時間を超える走舞でした。

どのかたの技量も素晴らしいのですが、ついつい目がいってしまうのは、9月に西宮でご一緒させていただく五郎先生。こんな並はずれたかたと同じ舞台に立つのだと思うと、楽しみだなんて、とてものんきに言ってられないのです。

パンフレットには、鵜殿のチラシもはさみこまれてありました。私と十二音会とでは、技量もちがう、道もちがう。けれども、間違いなく同時代に雅楽をやっているのだと思ったのでした。



Posted byhiromi ueda