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暗譜

hiromi ueda

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30 Nov. 2010

ずっと以前のことですが、ある高名なチェロ奏者と共演したことがありました。そのかたは、いかなる時も、暗譜でステージにのぞまれます。譜面はちゃんと、おいてあるんですけどね。古典ならまだしも、現代音楽を毎回暗譜するなんて、私にはとうてい、考えられないことでした。

小沢征爾さんも、暗譜することで有名ですね。そういえば、チェロのかたと、大学が同じです。私は、自分のパートでさえ四苦八苦しているのに、オケやオペラの膨大な情報を頭に入れるなんて。音楽に対する真摯な姿勢と、人に対しての深い愛情がないと、無理でしょうね。

暗譜はもちろん、目的ではありません。ただ、譜面と首っ引きの状態では、共演者が危機的状況の時に助けてあげられないし、自分が助けてもらっていることすら、気がつきません。私が駆け出しのころ、なんと素晴らしい共演者の方々に恵まれて、幾度となくステージ上で助けられたことか。慈愛にあふれた世界にいたんだなあ。

さて、それはさておき、ここから先は告知です。「散手」の暗譜、できるかしら。

第三回宝塚雅楽を楽しむ会

日時 平成22年12月4日(土)
     開場 午後6時
     開演 午後7時

会場 葉山珈琲ミューズ宝塚中山寺店
     阪急中山駅下車南側ロータリーすぐ

入場料 2000円(1ドリンク付)
      オーダーは、開演30分前までもしくは、
      演奏終了後に、お願いしたいです

演目  朗詠 紅葉
    散手破陣楽 序・破  ほか

出演  岩佐堅志(龍笛)
    今中理志(篳篥)
    上田弘美(笙)

プロフィール

岩佐堅志

1973年奈良県生まれ。12歳より雅楽を始め、専攻は笛・左舞・琵琶。笛・琵琶を上明彦、左舞を池辺五郎両氏に師事。15歳よりプロ活動を開始する。平成11年より全国各地の若手雅楽演奏家の交流の場となるべく雅楽演奏ユニット「博雅会」の結成に尽力、自ら代表に就任。演奏活動の傍ら講師も務め、全国各地に常設の教室を持つ。
ブログ http://ameblo.jp/outeki-sanomai-biwa

今中理志

14歳より雅楽の世界を知る。天理高校に入学後、当時の指導者や先輩方の音色に魅了され、雅楽の世界にハマる。大学入学後より篳篥を池辺五郎氏に師事。また、その頃より、雅楽公演、神社仏閣での演奏を開始。現在では活動範囲は関西にとどまらず、全国各地に拡がっている。また近年では、古典の演奏にとどまらず、雅楽器を使った新たな表現も模索している。

上田弘美

国立音大卒業後、笙を宮田まゆみ、豊英秋氏に師事。86年より96年、伶楽舎に在籍。国立劇場はじめ、ベルリン・インヴェンショネン・フェスティバル等、国内外の現代音楽祭に出演。雅楽の深遠さに魅かれ、笙の美しさを追求している。



Posted byhiromi ueda